歴史も栄養もたっぷり。夏でも温かいお茶は◎!
日本には茶道という伝統的な文化がある通り、お茶の長い歴史があります。もともとは中国で飲まれていたお茶が、奈良〜平安時代に伝わってきたのが始まりとされています。当時のお茶は貴重で、庶民の間でも飲まれるようになったのは江戸時代になってからだといわれています。いまでは私たちの生活に浸透していますが、それは味や文化だけでなく、下記のようにさまざまな栄養素が含まれ、体にも良い影響を与えることが理由かもしれません。ちなみに、お茶はお茶の木の葉や茎などから作られた飲み物です。また、麦茶やそば茶などの茶外茶は、麦やそばの実を殻つきのまま焙煎して作られたものですが、健康にいい影響を与えるお茶の一種と捉えて飲む人も多くいます。それだけ“お茶”が私たちの生活や体に“いいモノ”とされている証なのでしょう。
また、暑い夏でも温かいモノをとり入れることは大切。そんなときに活躍するのもお茶といえるでしょう。
「特定保健用食品(トクホ)」や「機能性表示食品」のお茶は、ペットボトルでもよく販売されています。健康診断の数値が気になり出した方は、とり入れてみるのもおすすめです。
栄養素と働き カテキン
苦みや色素などの成分であるポリフェノールの一種で、カテキンはお茶の苦み成分。殺菌・抗菌作用、抗酸化作用などがあるとされる。
カフェイン
コーヒーや紅茶に多く含まれる成分。眠気を覚ましたり、尿の排出を促したりするが、とり過ぎには注意が必要。気になる人は、茶外茶などノンカフェインを選ぶことがおすすめ。
テアニン
アミノ酸の一種で、お茶のうま味成分。気持ちをリラックスさせたり、血行を促したりする。
気温も湿度も高い夏は、熱中症に注意が必要です。塩分やミネラルが含まれた飲み物や食べ物もバランス良くとりましょう。
お茶のおいしいいれ方
少し手間をかけてお茶をいれることでおいしさはUPします温かい緑茶 ①急須にティースプーン山盛り1杯程度の茶葉を入れる。
②沸騰したお湯を直接急須に入れるのではなく、別のお茶碗などに入れて少し湯冷ましする
③湯冷まししたお湯を急須に注ぐ
④30秒程度蒸らして、湯のみに注ぐ
エアコンや冷たい飲食物などで意外と冷えている体に温かいお茶はおすすめ。また、お茶に含まれる多くの香り成分、緑茶の爽やかな緑色、ほんのり苦い味、茶道の作法もほんの少しとり入れれば、五感で楽しめる飲み物として心の健康にも。
水出し緑茶 ①水道水を使う場合、カルキ臭をなくすため、いったん沸騰させて冷ます
②煎茶3g(ティースプーン山盛り1杯)を100mlの水に入れて冷蔵庫で1時間以上置く
水出しすることで、免疫力をアップさせる効果があるとされるエピガロカテキン、リラックス効果のあるテアニンの成分を十分に抽出できる。暑さで体調を崩したり、ストレスを感じたりしたときにはおすすめ。煎茶が◎。
飲食以外にも使えるお茶の活用方法
消臭剤 古くなったお茶や出がらしのお茶を弱火で煎るなどして、よく乾燥させたものをお茶パックやガーゼに入れる。ニオイが気になるところに。掃除 出がらしのお茶の水分をしぼり、お茶パックに入れてキッチンのシンクなどを磨く。水アカや汚れの除去に。
うがい 健康キープのために殺菌作用のあるカテキンを含むお茶うがいもおすすめ。