生命に必須のたんぱく質の働き

摂取不足も過剰もNG

 3大栄養素のひとつであるたんぱく質は、筋肉や内臓、血液、皮膚、髪、爪など体の多くの組織を作っており、私たちの生命活動を維持するうえで不可欠な存在です。
 摂取するたんぱく質が不足すると、体を構成するたんぱく質が分解されて不足分を補うため、体力や免疫力が低下してしまいます。また肌のハリや髪の艶が減少したり、貧血になったりすることもあります。逆に過剰に摂取した場合、たんぱく質は体内に貯蔵する仕組みがないため、過剰分は尿と一緒に排出されます。すると腎臓に負担がかかり、腎機能障害につながる恐れもあります。
 では、たんぱく質の適切な摂取量とはどれくらいなのでしょうか。2015年の食事摂取基準によると成人男性で1日60g、成人女性で1日50gとされています。たんぱく質はそれぞれ働きが異なる20種類のアミノ酸が組み合わさって作られているので、1つの食材から必要摂取量を得ようとするのではなく、さまざまな食材からバランス良くとり入れることが理想的です。

おすすめの摂取方法

 ダイエットや健康維持には、鶏胸肉やささみ、ヒレなど脂身の少ない肉類や、白身魚など脂質の少ない食品を選んでたんぱく質をとると良いでしょう。茹でる、蒸すなどの油を控える調理法にすることで、たんぱく質をしっかりとりながらも低カロリーの食事にすることができます。
 美容効果を高めるためには、たんぱく質とビタミンCを一緒にとるようにしましょう。ビタミンCはたんぱく質の一種であるコラーゲンの生成を促してくれるのです。
 このように目的に合わせて、たんぱく質をとり入れてみることもおすすめです。

たんぱく質の多い食品と100g当たりの含有量
今回のアドバイザー


管理栄養士 元住吉西口店 大山 翠

サプリメントでたんぱく質を摂取する際は、サプリメントだけに頼るのではなく、食事で足りない分を補うようにしましょう。