コラム編 “腸内環境”

美肌をめざすなら急がば回れ!? まずは腸内環境を見直してみましょう。カギとなるのは善玉菌を増やすことです。

今回の管理栄養士


川口店 五十嵐 彩

腸内環境を整えるためには、発酵食品がおすすめです。手軽に手に入れられる発酵食品はたくさんあります。毎日の献立に加えて、美肌を手に入れてくださいね。

管理栄養士配属店舗では、毎月、旬の食材を使ったレシピを店頭で配布しています。くわしくは各店舗のスタッフまでお問い合わせください。



腸内環境の改善は朝ごはんから

 美肌を手に入れるために時間もコストもかけたのに、あまり効果が表れない……。そんな人は腸内環境を見直してみませんか。腸は栄養吸収の役割を担う重要な器官。ここに不調があると栄養素を十分に取り入れられず、美しい肌も作られません。そればかりか、便秘で排出されない毒素が血液中に溶け込み、皮膚にダメージを与えてしまうことさえあるのです。
 腸内環境を整えるために大切なのは、まず規則正しい食事を心掛けることです。とくに朝は胃腸の動きが活発になる時間帯なので有効に活用しましょう。朝ごはんを食べれば腸が刺激され、排便作用が活性化されます。朝ごはんをどうしても食べられないときは、コップ1杯の水だけでも飲むようにしましょう。腸に軽い刺激を与えるような適度な運動を習慣化することもおすすめです。

善玉菌アップに欠かせない栄養素

 腸には600兆~1000兆個の腸内細菌が棲みついているといわれています。それらには腸に良い働きをする善玉菌と、その逆の悪玉菌とがあり、善玉菌の数が優勢であれば腸内環境は良好な状態といえます。
 善玉菌の代表選手といえば乳酸菌です。乳酸菌には腸の働きを活発にして便秘を防いでくれる効果があります。植物性と動物性があり、植物性は発酵食品に多く含まれ、酸とアルカリに強いため生きたまま腸に届きます。動物性は酸に弱いので胃酸で死んでしまいがちですが、生き残ったわずかな乳酸菌を増やすためにオリゴ糖と一緒に摂取すると良いでしょう。バナナやきなこなどに多く含まれるオリゴ糖は、摂取しても体内で分解されず大腸へそのまま到達、善玉菌の栄養素となってその数を増やしてくれるのです。
 一方、死んでしまった乳酸菌も有害物質を体外に出す食物繊維のような働きをしてくれます。死んでも働いてくれる乳酸菌は、美肌にとってもありがたい存在なのです。
 また、善玉菌を増やすとともに便の水分保持を助けて有害物質の排出を促してくれる食物繊維や、酸に強く乳酸菌を増加させる働きがある納豆菌なども腸内環境を整えるために有効な栄養素です。
 老廃物の排出という本来の仕事を腸が正常に行える環境を整えて、美肌を手に入れましょう。

知っておきたい お料理のいろは

バナナの保存方法 ◆常温で保存する
そのまま冷蔵庫に入れると、皮が黒くなってしまいます。食べられないわけではありませんが、きれいな黄色を残すためには常温で保存しましょう。

◆バナナハンガーに吊り下げる
房ごと仰向けに置くと、バナナ自体の重みで下側が傷んでしまいます。バナナハンガーに吊り下げるか、あるいは山形になるように伏せて置きましょう。

◆冷凍庫で保存する
皮をむいて1本ずつラップにくるみ、冷凍庫で保存することもおすすめです。固くなりすぎずアイスキャンディーのような感覚で食べることができます。