season:Spring こごみ 後編

お腹の健康にも◎

 先端がくるくると渦巻き状になっている山菜の一種、こごみ。ぜんまいと似ていますが、ぜんまいと違う部分は若芽が綿に覆われていないこと。もともと全国の野山に自生しているこごみですが、近年は栽培が行われるようになり、スーパーでも見かけるようになってきました。
 こごみは、健康を考える人におすすめの食材です。
 たとえば、お腹の調子が気になる人。こごみに含まれる不溶性食物繊維が水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して排便を促してくれます。
 そのほか、ナトリウムの再吸収を抑制するカリウム、目の健康を維持したり抵抗力を高めたりするビタミンA、抗酸化作用があるビタミンE、貧血防止を期待できる葉酸などの成分も含まれています。

下処理は簡単

 料理に使う際には下処理が面倒なイメージがあるかもしれません。しかし、実は簡単。まず、あく抜きは不要。やるべきことは、茎の根元の茶色い部分を切り落とし、渦巻きの部分をやさしく広げて付着しているほこりや枯れ葉などを丁寧に洗うだけです。
 おすすめのレシピは、てんぷらやナムル。こごみには脂溶性のビタミンが多く含まれているため、油分を使った調理をすることで栄養の吸収率がアップするからです。もちろん、おひたしや胡麻和え、パスタに和えるなどしてもおいしくいただけます。スーパーで見かけたら手にとって、調理にチャレンジしてみてください。