コラム編 “貧血”

ふらふらしたり気分が悪くなったりする貧血。食事面を見直すだけでもかなりの予防につながります。重症化しないようしっかり対策しておきましょう。
今回の管理栄養士

小田急マルシェ玉川学園前店 勝田 朝香

貧血の原因とは?

 めまいや立ちくらみ、疲れやすい、頭痛、耳鳴りなどを感じたら、もしかしたら貧血が原因かもしれません。
 貧血とは、赤血球やヘモグロビンの量が正常より少なくなっている状態のことです。
 そもそも血液は、酸素を全身に運搬するという重要な役割を担っています。貧血によってこの働きが鈍くなると、体中の組織が酸素不足となり、さまざまな不調を引き起こしてしまうのです。
 貧血の原因はいろいろ挙げられますが、一番は鉄分不足です。たとえば、偏食や過度のダイエットによって鉄分の摂取量が少なくなってしまいます。女性の場合は、月経、妊娠、出産、授乳などによっても鉄分不足となります。
 鉄分不足以外の理由では、鉄分を吸収する機能が低下する病気が隠れていることも挙げられます。
 貧血が急に起きた場合には、その症状を自覚することで対処できますが、徐々に進行して重症になるまで気が付かないこともあります。貧血を軽視せず、日ごろから予防に努めることが大切です。

規則正しい食事と生活を

 貧血を予防するには、規則正しい生活習慣、とくに睡眠はしっかりとりましょう。
 そして、たんぱく質やビタミンCとともに、赤血球の生成に必要な鉄分を十分に摂取することが大切です。鉄分は、レバーや赤身の魚肉に多く含まれるヘム鉄、卵や豆類、緑黄色野菜に多く含まれる非ヘム鉄に分けられます。吸収の良さはヘム鉄が勝りますが、非ヘム鉄はビタミンCと一緒に摂取することで吸収力がアップします。
 また、たんぱく質や小松菜などに含まれる葉酸には血液を作り出す作用を期待できるので、これらの栄養素もおすすめです。
 一方、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるタンニンは鉄分の吸収を妨げます。飲み過ぎには注意しましょう。
 こういった生活・食習慣を続けることで、血液を作り出す機能の向上にもつながります。毎日の生活を見直して、健康的な血液作りをめざしましょう。

知っておきたいお料理のいろは

『 大根の部位別おすすめ調理』

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