よく眠れない…不眠

漢字ばかりが並んでいて難しそうなイメージがある漢方薬。しかし、「なんとなくだるい」「なんとなく手足の冷えがずっと気になっている」など、病気になっていなくても健康とは言い切れない「未病」の状態のときにとり入れてみることもおすすめです。今回ご紹介する漢方薬は、不眠に悩む方のファーストチョイスの代表として知られています。
よく眠れない…

「柴胡加竜骨牡蛎湯」さいこかりゅうこつぼれいとう
主にどんな生薬が入っている? 柴胡(サイコ)竜骨(リュウコツ)牡蠣(ボレイ)茯苓(ブクリョウ)
「柴胡」は黄色い花のセリ科の根でイライラを除く。「竜骨」は哺乳類の骨の化石で不安を緩和する。「牡蠣」はカキの殻でストレスや疲れに。「茯苓」は松の根につくキノコで心を鎮める。

NID柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒 NID柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒 体力が中程度以上で精神不安があり、動悸や不眠、便秘などを伴う神経症や更年期神経症などに。ストレスや不安で眠れない方に。

「加味帰脾湯」かみきひとう
主にどんな生薬が入っている? 黄耆(オウギ)山梔子(サンシシ)竜眼肉(リュウガンニク)木香(モッコウ)
「黄耆」はマメ科の植物の根で、疲れをとる。「山梔子」はクチナシの果実でほてりをとる。ライチによく似たフルーツ「竜眼肉」は体を元気にする。甘い香りの「木香」は気を巡らせる。

加味帰脾湯エキス顆粒クラシエ 加味帰脾湯エキス顆粒クラシエ 不足している体の栄養を補って睡眠のリズムを整える漢方薬。眠りが浅く、夜中に何度も目が覚めてしまう不眠を改善。


〈監修〉修琴堂大塚医院 渡辺 賢治 先生
〈監修〉
修琴堂大塚医院
渡辺 賢治 先生
https://kampo-otsuka.com/

動物には時計遺伝子で動く「体内時計」が備わっています。残業やテレビ、パソコン、携帯など現代社会で生活していると、強く意識しないと体内時計が狂って不眠症になってしまいます。まずは規則正しい生活を心掛け、そのうえで漢方薬を上手に活用してください。

漢方薬を選ぶ際には、トモズ各店舗の薬剤師・登録販売者にご相談ください。

漢方を利用する際のポイントと注意点

漢方薬には即効性を期待できるものと長期的に体質を改善していくものとがあります。後者の場合は、約3カ月は飲み続ける必要があるといわれています。また、自然の材料を使っているからといって副作用がまったくないわけではありません。体調が長く改善されないときには、医療機関を受診することも必要です。