コラム編 “ストレス”

多かれ少なかれ誰もが感じたことがあるストレス。
ストレスと無縁でいられない世の中だからこそ、食事面にも気をつけてストレスフリーをめざしましょう!
今回の管理栄養士

白金高輪店 澁井 彩希

体調不良の原因に

 ストレスの原因は、日々の生活のなかで起こるさまざまな変化です。たとえば、不安や悩み、転職や転校、引っ越し、暑さや寒さ、疲れ、睡眠不足、そして暴飲暴食や偏食といった不規則な食生活もストレスの原因となります。
 こういったいかにもマイナスのダメージを与えるものだけでなく、実は結婚や出産、就職といったプラスのことも、大きな変化としてストレスになることもあります。
 そもそも適度なストレスは、仕事や勉強を行ううえでは、やる気を高めるために必要なもの。しかし、過度なストレスが続くと、心の病気のほか、感染症やアレルギー疾患、がんの発生率も高まるとさえいわれているのです。

効果的な栄養素とは

 そこで、注意したいのがストレスサイン。たとえば、イライラする、気持ちが落ち込む日や睡眠不足が続く、あるいは食欲がないといった体の変化を感じたら、それは「過度にストレスを受けている」ということを自分の体が知らせてくれているのかもしれません。
 こういったときに、まず実行したいことが休養です。仕事を調整して余裕のある生活を心掛けたり、たまには何も考えずにボーッとする時間を持ったりするのも良いでしょう。そして、スポーツや音楽など自分が楽しめる趣味で気分転換することもおすすめです。
 さらに、食生活でもストレスを防ぎ、緩和することができます。基本は規則正しい食生活を心掛け、おいしい食事をリラックスして楽しく食べること。
 そして、ストレスで消耗されがちな栄養素をしっかり補うことです。ストレスに効果がある主な栄養素が、ビタミンC、ビタミンB1、スルフォラファンです。ビタミンCは抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成を促し、免疫力を高めてくれます。ビタミンB1は精神機能を正常な状態に保つ効果があります。スルフォラファンは抗酸化作用や抗アレルギー作用を期待できます。
 これらの栄養素を多く含む食材を積極的に選び、ストレスに負けない体作りをめざしましょう。

知っておきたいお料理のいろは

『コショウの使い分け』 ■ブラックペッパー
熟す前の胡椒の実を乾燥させたもの
〈おすすめの使い方〉
香りをしっかりとつけたい料理におすすめ
●ステーキ ●ポテトサラダ
●カルボナーラ など

■ホワイトペッパー
熟した胡椒の実を水に浸して乾燥させ、皮をむいたもの
〈おすすめの使い方〉
ほんのり香りを楽しみたい料理におすすめ
●白身魚のムニエル
●クリームシチュー など

■ピンクペッパー
コショウボクという植物の果実を用いられていることが多く、コショウに似た風味を持つ
〈おすすめの使い方〉
見た目の赤色を生かせる料理におすすめ
●マリネ ●カルパッチョ
●パスタ など


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