ヘパリン類似物質 編

ヘパリン類似物質は、医薬品に使われていた成分だと認識しています。化粧品に配合されているものとどのような違いがあるのですか。

 そもそもヘパリンとは、肝臓で発見された酸性ムコ多糖類の一種です。身近なところでは、血液検査で採取した血液が固まらないようにヘパリンが使われています。血液の凝固を防ぐ働きがあるためです。そのほか高い保水性を始めとして、私たちの体に重要なさまざまな働きをしています。
 とくに皮膚科においては、ヘパリンに似た物質「ヘパリン類似物質」が配合された医薬品が処方されています。しかし、化粧品のように使われることが問題視され始めたため、比較的安全に使える処方が開発され、化粧品として販売されるようになりました。
 ヘパリン類似物質は、基本的に肌荒れを防いだり、保湿したりすることが特徴です。これまで、何を使ってもいい結果が出なかった人は試す価値があると思います。ただし、商品によって配合量やほかに配合されている成分が違います。価格や使い心地、香りなど、自分にぴったりくる商品を選びましょう。

取材協力


ビューティサイエンティスト 岡部 美代治 先生
http://www.beautysci.jp