コラム編 “花粉対策”

くしゃみや鼻水、目のかゆみ……。
花粉シーズンに起こるさまざまなトラブルも食生活の見直しでスッキリ解消できるかも!?
今回の管理栄養士


ららぽーと湘南平塚店 野上 真緒

アレルギーに悩まされる人は多いと思いますが、食生活の改善とともに生活習慣の改善も大切です。ストレスを発散する、睡眠時間をしっかりとる、運動をするなど、できることから始めましょう。

管理栄養士配属店舗では、毎月、旬の食材を使ったレシピを店頭で配布しています。詳しくは各店舗のスタッフまでお問い合わせください。

食事の欧米化がNG!?

 スギ花粉が飛び始める時期は、関東地方では2月上旬~中旬、東北地方では2月下旬~3月中旬です。今まで花粉シーズンに何の違和感がなかった人も、突然、花粉に悩まされるようになるかもしれません。そのため、まずは日々の食生活を見直し、アレルギーに強い体作りをめざしましょう。
 近年は、花粉に限らず、さまざまな植物や食べ物、物質に対するアレルギーを持つ人が増加傾向にあります。その原因のひとつとして考えられているのが、食の欧米化。高たんぱくで高脂質の食事、スナック菓子、ファストフードの食べ過ぎなどにより、アレルギーを引き起こしやすくなっているというのです。
 そこで、脂っぽい食事を減らすことがアレルギーを遠ざける第一歩といえそうです。

免疫力アップの食事

 そして、まずは免疫力をアップすることが大切です。そのためには、腸の健康がカギとなってきます。腸内には健康に良い働きをする善玉菌と、健康に有害な働きをする悪玉菌があり、善玉菌が優勢のときは健康状態が良くなり、免疫力のアップにもつながります。そして、免疫力がアップすれば、アレルギーを抑制する力も強くなっていくのです。
 腸内環境を良好な状態に保つには、ビフィズス菌や乳酸菌、オリゴ糖、食物繊維などがおすすめです。
 また、アレルギー症状を引き起こす物質の分泌を軽減する働きがあるといわれるのがポリフェノールです。ポリフェノールは野菜や果物、大豆食品、ワイン、お茶、ココアやチョコレートに含まれるカカオなど、幅広い食品に含まれています。カロリーをとり過ぎてしまうような嗜好品もあるため、食べ過ぎや飲み過ぎに注意しながら、上手にとり入れましょう。
 さらに、ビタミンA、B、C、Dなどのビタミンも、皮膚や粘膜の状態を向上させてくれたり、免疫機能を正常な状態へ近づけてくれたり、さまざまなアレルギーに対する違和感を抑えてくれるのに役立つといわれています。
 食事による体質改善は一夜にして効果が表れるものではありません。本格的な花粉シーズンが来る前から、意識して効果的な食品を研究して、献立を考えていきましょう。