カフェインのメリットとデメリット

多量摂取はデメリットに

 コーヒー(coffee)から抽出されたことによりその名前がついたカフェイン(caffeine)。眠気覚ましに効くことはよく知られています。ほかにも、記憶力の向上、疲労の抑制、利尿作用の促進、交感神経を刺激することによる体脂肪の燃焼などにも効果があるといわれています。コーヒーや紅茶、チョコレートなどに含まれていて、摂取してから約30~40分で効果が表れるようです。
 このようにメリットの多いカフェインですが、デメリットがあることも忘れてはいけません。とり過ぎることで頭痛や下痢、嘔吐、不眠症、鉄分の吸収を阻害することによる貧血などの恐れもあります。また、妊娠中であれば胎児の発育にも影響が出る危険性が高まります。

カフェインのとり入れ方

 では、1日の摂取量がどれくらいまでなら、楽しんで味わうことができるのでしょうか。
 内閣府食品安全委員会による定めはありませんが、1日当たりの摂取許容量が設定されている国もあります。それらによると、だいたい300~400mgが上限になっています。コーヒー100ml当たり約60mgのカフェインが含まれているので、1日5~6杯なら許容といえます。しかし、1日にカフェインを250mg以上摂取すると睡眠に影響が出ることが分かっているので、200mgを超えない程度でとり入れることを心掛けましょう。
 このようなメリットとデメリットを理解すると、カフェインはやみくもに摂取するよりも、「ここぞ!」というときに活用することがおすすめともいえます。たとえば、長時間の会議の前、集中して終わらせなければならない仕事があるとき、あるいは勉強するとき、そしてリラックスしたいとき……。カフェインは、いわば大人の楽しみ。適度な量をとり入れて、上手につき合っていきましょう。

カフェインがとくに多く含まれている飲み物と量
コーヒー60mg / 100ml
紅茶  30mg / 100ml
玉露  160mg / 100ml
煎茶  20mg / 100ml
そのほか、次のような飲食物にも含まれています。
■チョコレート ■カカオ ■栄養ドリンク ■コーラ ■ココア ■ウーロン茶


今回のアドバイザー


管理栄養士 三軒茶屋店 藤嶋 荘大

カフェインのとり過ぎで中毒症状が現れることもあります。何事も適度に摂取することが大切です。