月経や更年期の不調は我慢せず産婦人科専門クリニックに相談を

男性と同等に仕事を持つことが当たり前になっている時代、月経痛や更年期のつらい症状を抱えながら働く女性が増えています。そこで今号は、月経・閉経にかかわる女性特有の不調の治療、また産婦人科クリニックの診療について、ベビースマイル レディースクリニック有明の吉川裕之先生にうかがいました。


ベビースマイル レディースクリニック有明 院長 吉川 裕之 先生

東京大学医学部卒業。東京大学医学部助教授、筑波大学臨床医学系教授などを経て、ベビースマイルレディースクリニック有明院長に就任。筑波大学医学医療系名誉教授、茨城県立中央病院名誉院長、2004~2021年ベストドクターズ認定。

―過去と現在とでは、女性特有の体調不良に違いはありますか。

 現代の女性は昔に比べて妊娠・出産回数が減ったため、月経の回数が格段に増えています。明治時代の日本では、女性が生涯で経験する月経回数は50~100回。一方、現代では450~500回もの月経を経験するといわれています。しかも、いまや日本は世界に誇る長寿国です。それ自体は喜ばしいことですが、女性の健康に関していえば、初潮から閉経後にわたる長い人生を月経に絡むトラブルで悩まされることが増え、婦人科の疾患リスクも高まっています。

―月経前の不調や月経痛の治療について教えてください。

 ここ10年ほどで多くの薬が使えるようになりましたが、もっと多くの女性に活用してほしいのがピルなどのホルモン剤です。日本ではピル=避妊薬ですが、副作用に関する誤解や、ピルの承認が欧米に比べて40年も遅れたことから普及が進みませんでした。しかし、ピルは月経痛の緩和はもちろん、経血量を減らしたり、子宮内膜症、子宮がん・卵巣がんの予防、また月経前症候群(PMS/PMDD)の緩和など多くの効果が期待できます。ピルを利用して月経周期をコントロールすれば、大事なイベントや旅行なども元気に楽しむことができます。保険適用の範囲も広がっていますから、つらい症状にお悩みの方は、ぜひ医師に相談してみてください。

―更年期障害にはどのような治療がありますか。

 閉経を迎える年齢になると、女性ホルモンの分泌が急激に減少します。その変化に体が対応しきれなくなり、冷えやのぼせ、発汗、不眠などさまざまな不定愁訴が現れるのが更年期障害です。こうした変化を緩やかにし、閉経前後のホルモン環境にスムーズに適応させるのに有効なのが「ホルモン補充療法」です。
 ホルモンの補充と聞くと、自然に逆らっているようで抵抗を感じる方がいるかもしれませんが、女性ホルモンが減少すると骨粗しょう症になりやすく、骨折リスクが高まることが心配されます。高齢期を迎えても生き生きと過ごすために、ホルモン補充療法は閉経後3〜5年以内に始めるといいでしょう。治療に使う薬剤も、飲み薬、貼り薬、塗り薬などさまざまなタイプがあります。

―病院選びのポイントを教えてください。大病院と町の産婦人科クリニックの違いは何ですか。

 大病院と町のクリニックにはそれぞれ役割分担があります。病院を自由に選べる日本では、小さな不調でも大病院にかかる傾向がありますが、大病院は命にかかわる病気や手術を控えている方の治療に専念する医療機関です。一方、町の産婦人科クリニックは、小さな不調はもちろん、人によって異なる症状に耳を傾け、きめ細かく丁寧に対応できるメリットがあります。また、地域の中核病院が保有している高度な医療機器を町のクリニックが利用できる「医療機器の共同利用」というシステムがあり、病気の疑いが見つかった際の検査もスムーズに行えます。

―産科の「セミオープンシステム」について教えてください。

 セミオープンシステムは、大病院と地域のクリニックが連携し、妊婦健診は地域のクリニックで受診し、出産は高度な設備を持つ病院で行うシステムです。通いやすく、大病院より待ち時間が少ないクリニックにかかることで妊婦さんの負担を減らせるほか、病院・クリニック間で情報を開放(オープン)することで安心して出産に臨むことができます。産科・婦人科にかかわらず、小さな不調の裏に怖い病気が潜んでいることもあります。心配事がある場合は放置せず、まずはお近くの産婦人科専門医に相談してください。

確かな技術と専門性の高い医療で女性の生涯の健康をサポートする 2020年6月、有明ガーデン内にオープンしたばかりの「ベビースマイル レディースクリニック有明」。院長の吉川先生は、大学病院や公立病院で治療を行ってきたがんの専門医。婦人科診療ガイドラインの制定、HPVワクチンの開発にも携わってきました。多くの命を救ってきた経験から「チャンスを逃さないためにも、専門医による診察のもと的確な治療を受けることが大切」とおっしゃいます。一方、産科は周産期専門医が担当。愛育病院や日本赤十字社医療センター等と提携したセミオープンシステムを採用しているほか、4Dの超音波エコー、胎児スクリーニングなど各種検査も充実しています。親しみやすい診療所でありながら、実績と技術に基づいた確かな医療を受けられる、まさに女性の味方といえるクリニックです。 ベビースマイル レディースクリニック有明 [診療科目]婦人科、産科
[診療時間]月・火・木・金・土曜日 10:15~14:00、15:00~18:00
      水曜日 10:15~14:00
[休 診 日]日曜日、祝日

住所   東京都江東区有明2-1-8 有明ガーデン 4F
電話番号 03-6372-6225
最寄駅  新交通ゆりかもめ 有明駅、りんかい線国際展示場駅、都営バス 有明二丁目
URL   https://www.babysmile-clinic.com/