気持ちや体調に影響する五感のひとつ
目には見えないけれど、私たちの感情を大きく左右するもののひとつが“香り”です。香りそのものを商品の目的としている香水やルームフレグランスなどはもちろん、ヘアケアアイテムや化粧品、入浴剤、洗濯用洗剤などを選ぶときも、香りを選択基準のひとつにしている方も多いのではないでしょうか。
その理由は、やはりいい香りや自分好みの香りをまとっていると、気持ちが明るくなったりリラックスできたりするからでしょう。その反対に、「臭い」と思うニオイや好みではないニオイを嗅ぐと、しかめっ面になったり、イライラしたり、その商品を使いたくなくなったりします。
香りによって、過去の記憶を思い出したり、特定の地域を思い起こしたりすることもあります。おいしそうな香りがする料理を目の前にして食欲がそそられるのは、過去に食べた料理の記憶があるからかもしれません。潮の香りを嗅げば、小さな頃に行ったきれいな海を思い出すかもしれません。あるいは、甘いフローラルな香りを嗅げばアメリカ、カレーのようなスパイシーな香りを嗅げばインド、コーヒーの香りを嗅げばブラジル、と世界の国々をイメージする人も多いのではないでしょうか。
香りは脳の働きと密接に関係しているといわれる通り、私たちの生活や体調、精神にも大きく影響するのです。